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平成29年【序文】

 理科年表2017年版をお届けします.
 2016年は4月に熊本地震があり,また8月には東北地方を中心に台風による大きな被害がありました.災害に遭われた方々にお見舞い申し上げると同時に,亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします.
 さて,2017年版で改訂したおもなデータや解説は以下のとおりです.
 「暦部」は2017年のデータに更新しました.2017年には日食が2回,月食が1回ありますが,残念ながら日食は日本では見ることができません.
 「天文部」では,アインシュタインが予言した「重力波」が直接検出されましたので,重力波に関するトピックスを拡大掲載しました.
 2016年は,日本に上陸する台風の回数が6回と例年よりかなり多く,観測史上2番目に多い年になりました.「気象部」の「台風」の項目をご覧ください.
 「物理/化学部」では,昨年版から引き続き「単位」の見直しをおこないました.2015年のノーベル物理学賞「ニュートリノ振動の発見」,そして2004年に合成され2016年6月に国際純正・応用化学連合に認められた日本発の新元素(113番元素)を記念してトピックスを掲載しました.
 「地学部」では,熊本地震のデータを掲載し,「最近70年間に噴火した日本の火山」という項目を新たに設けました.また現在から過去1億7000万年前までの「地磁気逆転の歴史」を新規掲載しました.
 「生物部」では,昨年刷新した「動物分類表」にあわせ,「動物の基本型」のイラストも新しくしました.各分類の代表的な動物の基本的型が見やすく掲載されています.
 「環境部」では,地球規模で起こっている気候変動について,2015年までの最新情報を掲載しました.
 なお,日本人科学者がノーベル賞を受賞されたときの恒例で,見返しに大隅良典先生のイラストを掲載しました.
 どうぞ,理科年表2017年版のデータをご活用ください.

2016年10月

国立天文台 台長 林 正彦 

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