第2回 漢字仮名交じり文
第1冊の「暦部」の1ページ。なにかお気づきだろうか。そう、文章が漢字とカタカナで書かれているのだ。調べてみると、昭和25年版までは漢字とカタカナ(と数字)で記載されていたようだ。ここでギモン。なぜ漢字と「カタカナ」なのだろう。漢字と仮名を交えた文章の書き方(漢字仮名交じり文という)は、平安時代までさかのぼり、ひらがなもカタカナも使われていた。だとしたら、理科年表だって漢字と「ひらがな」でもよかったはず。そこでさらに調べてみると、当時、おもに公文書などは中国由来の漢文を用いて文章を作成していた。カタカナは漢文を訓読するための補助符号として作られたので、公的な文書や学問書などは、漢字とカタカナで書かれていたとのこと。理科年表は学問書として、カタカナが使われたのだろうか。