第5回 平均不快日数
昭和38年版から平成13年版まで気象部には「平均不快日数」という項目があった。夏の蒸し暑さを数量的に表す不快指数を月毎にまとめてあり、この指数が75以上になると「やや暑さ」を感じ、80以上で「暑くて汗がでる」ようになり、85以上では「暑くてたまらない」ほどになると言われる。初掲載された昭和38年版を見てみると、例えば8月の東京は、やや暑さを感じる日が平均27.2日あり、暑くて汗がでる日が17.2日、暑くてたまらない日はなかったようだ。さて、気象庁の「2025年の猛暑日・真夏日などの日数」によれば、今年8月の東京は、猛暑日(日最高気温35℃以上)が18日、真夏日(30℃以上)が29日あり、個人差はあろうがほぼ毎日汗が出て、暑くてたまらなかったのではないだろうか。10月も半ばを過ぎて、ようやく秋めいて過ごしやすくなったが、時候の挨拶が今の季節感に合わなくなってきている。




